保護者の方から質問のうち常に上位にいつも君臨している【好き嫌いが多すぎて食べてくれない】【食べることに興味がないようで食事がなかなかすすまない】という質問です。
まず個人的には【食べ物の好き嫌い】ですが、わがままではなく個性と捉えています。大人の皆さんもきっと苦手な食べ物や、食べられなくはないけど自分からは食べないもの等あると思います。その感覚と同じように子どもの好き嫌いも捉えられると、互いに苦しい思いはしないのかなと思います。
親心、保育士心としては、味を知らずに食わず嫌いになっている子どもへ働きかけしたいですよね。
まず一番大切にしたいことは無理強いはしないことです。子どもにとっては嫌な体験、記憶でしかありません。子どもの頃、苦手なものを無理矢理食べさせられた経験をした食べ物は、大人になった今でも食べられないという方も多いですね。
その子どもの「なんか苦手」「なんか食べたくない」という気持ちにを受け止めること、寄り添うことを基盤に、子どもが興味関心をもって「食べてみようかな。」「美味しそうだな。」と思えるような働きかけをしていきたいと思います。
①大人も一緒に食事をしながら、その食材を横で美味しそうに食べること。→子どもは身近な人が美味しそうに食べている姿を見たら興味を示しますね。自分じゃなくても、きょうだいや友だちが美味しそうに食べている姿をさりげなく知らせるのも良いなと思います。
②絵本や歌などから様々な食材に親しみをもつこと。→例えば野菜が関連する絵本や歌、手遊びなどを通して親しみをもつと、食事中でも手遊びの中のフレーズ「キャッ、キャッ、キャッのキャベツさんだね。」、【だいこんにんじんごぼうさん】のお話から「お風呂が大好きで、まっかっかになったにんじんさだね。」等、豊かに言葉掛けできます。現在は【パプリカ】(米津玄師作詞作曲)なんか、頻繁に使わせていただいています。「パプリーカ♪だね!」なんて歌うだけで興味を示す子どもも多くいます。【パプリカ】の歌は野菜のパプリカへの興味関心を一層盛り上げてくれているなと感じています。
③触感を伝えたり、咀嚼音を知らせたりしてみる。→例えばきゅうり。食べると“ポリポリッ”と音がしますね。実際に大人が食べても、まわりにいるきょうだいや友だちが食べてもよいのですが、咀嚼音が聞こえるようにしながら「今聞こえたかな?」「きゅうりさん食べるとなんか音がするね!」「“ポリポリッ”て美味しい音がするみたい!」「○○ちゃんからも美味しい“ポリポリッ”て音がする!」等と言葉掛けしていきます。他にはキャベツだったら“シャキシャキ”など、うまく咀嚼音が表現できない時には、子ども自身に尋ねてみてもよいですし、“モグモグ”“ムシャムシャ”でもよいのかなと思います。ちなみにお麩や蒸しパン等は“フワフワ”なんて良い感じでした。
ただ絶対に忘れて欲しくないのは、感覚過敏で食べられない子どももいるということです。実は私も今まで「1回だけ食べてみようか。」と言葉掛けすることもありましたが。しかし、以前受講した研修で講師から感覚過敏の子どもにとっては、「一口食べてみよう。」は拷問であるということを学びました。感覚過敏というのは、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚による五感から受け取る刺激を過剰に強く感じてしまう状態で、このような状態では激しい苦痛や不快感が生じています。発達障害とも密接な関係があるともいわれています。感覚過敏や、発達障害についてはまた別で記事にしたいと思っています。
最後に、無理矢理食べさせる必要はなく、代替の栄養がしっかり取れればよいと思っていますが、栄養バランスの偏りには十分注意していきたいですね。子どもが食べたがらないからといってお菓子やジャンクフード、味の濃いもの等ばかり与えてしまうのは避けたいですね。
食事の際のちょっとした関わり方の工夫が、子どもにとってポジティブなきっかけになったらと思っています。



コメント